Bicycle Coffee Tokyoコラボ10周年を記念しインタビュー!
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いつも Far Yeast Brewing をご愛飲いただきありがとうございます。
今年、私たちはある大きな節目を迎えました。カリフォルニア州オークランド発、「自分たちで焙煎した豆を、自分たちで自転車でデリバリーする」Bicycle Coffee とのコラボレーションが、今年で10年目に突入したのです。

Bicycle Coffee Lagerの発売を記念して、葛飾区金町の店舗でBicycle Coffee Tokyoを運営するSunwestの成田さんと清水さんにお話を伺いました。
普段のお仕事のお話や、10年前のFar Yeast Brewingとの出会いから最新コラボ「Far Yeast Bicycle Coffee Lager」に込めた想いをお話しいただきました。

2026年4月4日に開催された金町のBicycle Coffee Tokyoで行われたイベント「BICYCLE COFFEE LAGER DAY」フライヤー
スペシャルインタビュー:Bicycle Coffee × Far Yeast Brewing
~Bicycle Coffee Tokyo立ち上げ、焙煎して東京を自転車で駆ける日々~
Far Yeast Brewing(以下FYB): 本日はよろしくお願いします。まずはお二人が、バイシクルコーヒーにどのような形で関わっているか教えてください。
成田さん:我々は有限会社Sunwestという会社で、2013年に「Bicycle Coffee Tokyo」の運営を始めました。 私は立ち上げメンバーで、現在ブランドマネージャーをしています。清水も一緒に、焙煎からデリバリーまで担当しています。
FYB: あのお店の前にある自転車で配達されているんですよね。
清水さん: そうですね、東京都心部は自転車でデリバリーしています。葛飾区金町から出発して、山手通りくらいまでが配達エリアなので、五反田にある御社のバー辺り(五反田にある弊社のFar Yeast Tokyo)がちょうど「端っこ」のエリアとなります。
週毎に発注を受けて、週に1回、注文が多い週だと丸1日かけてグルっと回ってお届けしています。

東京都心部をデリバリーする自転車
~「環境への配慮」を自転車に乗せて~
FYB: 改めて、Bicycle Coffeeとはどんなコーヒーですか?
清水さん: 2009年にカリフォルニア州オークランドで創業したコーヒーカンパニーですが、【自分たちで焙煎した豆を、自分たちで自転車でデリバリーする】。
コーヒー豆自体も有機栽培で、環境や労働者に配慮されたものになります。そういったコーヒーを、環境に負荷をかけない形で自転車でお届けするというコンセプトです。

焙煎中の成田さん
~アウトドアからコーヒーへ、繋がったご縁~
FYB: 御社では様々なブランドを展開しています。なぜコーヒーを取り扱うようになったのでしょうか?
清水さん: もともと北米のアウトドアブランドや、自転車に乗る時に使用するものを扱うブランドの代理店をやっていました。当時扱っていたサンフランシスコのメッセンジャーバッグのブランド(※Chromeの創始者、当時はMission Workshopを運営)と、Bicycle Coffeeの創業メンバーがすごく仲が良かったんです。
Mission Workshopのイベントをやった際にBicycle Coffeeと出会いました。イベントや東京で一緒に過ごす中で、コンセプトに共感したんです。そうやって何度か一緒に過ごす中で「東京支店をやろう」という流れになりました。そのため、様々なブランドがある中に一つ飲食のコーヒーが入っています。とりあえず飲食をやりたくて探したわけではなく、そういった出会いのご縁で今のラインナップになりました。
成田さん: うちの会社は元々アウトドアのプロカンパニーで「ARC'TERYX(アークテリクス)」を日本に初めて持ってきた会社です。15年くらい輸入代理店をやっていました。山やる人、クライマー、雪山を登る人などアウトドア方面への紹介はもちろん、そのあとそれをファッションに落とし込むようなアパレルのBEAMSさんなどにも紹介する業務を始めたのがきっかけです。
今Bicycle Coffee Tokyoのある線路沿いのこの場所は昨年建て替えがありましたが、かつてここにはARC’TERYXのショールームがあって、展示会の時には毎回全国からバイヤーが商品を見に来るような場所でした。
「HOKA」も日本に初めて輸入しました。あと「Chrome」、その創業者が始めた「Mission Workshop」。これらは今、それぞれ他の輸入代理店に引き継ぎました。
今は「POINT6」というアメリカのウールソックスのブランド、「EVERGOODS」というアメリカのバックバックのブランドなどを扱っています。あとは東海岸にあるハンモックのブランド「ENO」。最後に、カナダのテクニカルアパレルのブランド「7MESH」。元々ARC'TERYXの元社長やデザイナーなど主要メンバーが2014年に始めたブランドです。「サンウエストに輸入代理店をやってほしい」というお話をいただいて、弊社が輸入代理店をやっています。

店内の様子
~目先の利益<ブランディング~
FYB: ありがとうございます。お話をお伺いしたところ、すごく先見の明があると感じます。流行する前のブランドに早くから携わっていますが、流行すると他社が買収するという動きは輸入ビールと同じように感じます。ナガノトレーディングさんが育ててきたものを他社が一気に買い取る。それは悔しくないですか。
成田さん: 財力次第なので仕方ないです。つい最近も、シアトルの「MiiR」というドリンクウェアのブランドを取り扱っていましたが、昨年末で打ち切られてしまいました。流行すると他の代理店に買収されるのは仕方ないです。でもうちはブランディングをしっかりしていき、大事に育てていく会社です。
目先の「ボトル何万本の金額が~」の様な勝負はしていません。本国でもあまり気付かれていないブランドの可能性を日本の消費者さんにお届けすることが根底にあります。
だからBicycle Coffee Tokyoもアメリカでやってないことを僕らで考えて見つけて、日本で新しい価値を産もうと思っています。海外の会社から「サンウエストにブランドを任せてよかった」と思っていただけるようなブランディングをしています。
今までの日本でのブランディングのお陰でサンウエストに任せると大事に育ててくれるといった評判があるみたいです。また弊社代表のコネクションでオファーをいただくことも多いですが、断ることの方が多いです。簡単にはできないですから。
お客さんや取引先とか消費者、エンドユーザーも目新しいブランドが気になってます。ただ、最近でいうとSNSを見ていれば僕らが知るのと同じタイミングで新商品の情報が入ってしまいます。そういった部分をコントロールしてくれるブランドもありますが、アメリカはあまり気にしないことが多いです。文化の違いのため仕方ありません。

~日本とアメリカにおける歴史と文化の違い~
FYB: 今、クラフトビール業界は以前に比べて元気のない業界になりつつあります。元々、地元のビールとしてやっているのに各メーカー手を広げすぎた。初心に立ち返って地元に根差したメーカーがやっぱり強い。
もちろん例外もありますが、拡大路線からもう一度足元を固めよう!と各メーカーが動いている。世界的にクラフトビール業界は今そういう状況です。コーヒー業界の場合、豆が足りないというニュースを見たことがあります。現在のアメリカのコーヒー事情はどうですか?
成田さん:コーヒー事情ではないかもしれませんが、うちはスペシャルティコーヒーなので、元々流通量がかなり少ない希少な豆を取り扱っています。値上がりもあります。元々はサンフランシスコのベイエリアがビジネスの大きな拠点でしたが、コロナ禍でビジネスの形が変わりアメリカのBicycle Coffeeも影響を受けています。
ただ、やっぱりアメリカは消費量が日本と比べると圧倒的。1日に飲む量が全然違います。200グラムがちょっと多いという感覚が日本ですが、アメリカに行くとみんな1キロのバッグを持ってレジに行きます。文化が全然違います。ランチへ行ったらやっぱりアイスコーヒーかビール。アメリカはビールをお酒と思っていないきらいがあります。日本との歴史の違いを感じます。

店内の様子
~初コラボビール【Bicycle Coffee IPA】誕生秘話~
FYB: どんなきっかけでFYBと取引が始まりましたか?
成田さん: 2020年の東京オリンピックに向けた新虎通りというオリンピックロードを作っていて、新虎通りを盛り上げるために2016、2017年の2年間の期間限定で虎ノ門にお店を出していました。Bicycle Coffeeが都心部にお店を出したことがきっかけで名前が広がり、取材も増えました。
その時期に、「FYBが渋谷に直営店を出しますので、コーヒーを取り扱いたい」とご連絡をいただきました。司朗さん(FYB代表 山田司朗)ともう一人担当の方が味見しに来ていただきました。そこからすぐに取引が決まって、コーヒー豆はもちろんですが樽で水出しコーヒーを納品するようになりました。当時はタップからビールだけではなく、コーヒーを出すのも流行った時代でした。あと窒素を入れたナイトロも。「樽入りコーヒーを卸してくれるコーヒー屋があるらしいよ」という口コミも取引を決めた一つの要因だったみたいです。
そこからお付き合いが始まって、僕自身もアメリカの文化が好きだったので「コーヒービールとかいいな」と話をしていました。ちょうど小菅に醸造所ができた年です(※2017年)。「じゃあ1回話してみましょう」となりまして、僕が小菅にコーヒーのサンプルを持って行った際に、司朗さんが「今タンクにちょうど IPAが入っていますが、それに漬けてみませんか」って話をしてくれました。
こんなトントン拍子に決まると思ってなかったのですが、すぐにやっていただいて。それがFYB源流醸造所ができて初めてのコラボビール。その一番最初がバイシクルコーヒーだったんですよ。
FYB: 最初のコラボがIPAだったのは司朗さんが決めたんですね?
成田さん: そう、司朗さんが決めました。正直に言うと「Blonde」が作りたかったんですけど、まだそんなフランクに言える間柄じゃなく。僕から何も言えずに「あ、いいっすね!」って(笑)
それはそれで別に嫌ではなかったです。「え、こんなすぐにコーヒービールを作ってくれるの?!」というのが正直な気持ちですね。

初コラボビール【Bicycle Coffee IPA】
~10年の軌跡、初コラボの思い出~
FYB: 今年リリースしたBicycle Coffee Lagerで10年連続でコラボを続けていただいております。10年も続いているこの企画についてどのような印象や感想をお持ちでしょうか。
清水さん: 毎回使用するコーヒー豆を提案させてもらえて、いろんなビールのスタイルに昇華していきます。本来こういうコラボレーションは固まっていく傾向が強いと思いますが、面白い取り組みが続けられているのは本当にありがたいです。
成田さん: よく続いてるなっていうのが正直なところですが、僕らにとってコーヒービールというものをお客さんに提案するのは、お客様にとってすごく目新しいことだと思います。
ビール屋さんがコーヒービールを提案するのとは意味合いが全然違います。もちろんコーヒーが好きで、ビールも好きな共通のお客様も多いとは思いますが、特にこの地域はまだまだクラフトビールの文化が根付いてない場所なので、クラフトビールをお伝えできるのはすごく価値があることだと思います。
FYB: ありがとうございます。この 10年の企画の中で、特に思い入れに残っていることがありましたら教えてください。
清水さん: 一番最初のコラボである、2017年に作った【Bicycle Coffee IPA】は特に思い出に残っています。
FYB: その時、清水さんも一緒に小菅に?
清水さん: いえ、私は小菅には同行していなくて、カフェに勤務をしていました。その当時アルバイトだったんです。カフェを2人で営業している頃で、ビールのことも成田からいろいろ教えてもらっていました。
こんな風にコラボレーションして面白いプロダクツが生まれるのが、すごい衝撃が残ってて。
発売日に近所の酒屋さんで発売される情報をニュースで見ました。そのニュースを見たら、ちょうど虎ノ門の近所の酒屋さん(あたご小西)の名前が載っていました。お店まで買いに行った時、お店に届いたばかりの常温のビールを 2人で開けて飲みました。
お店の人からしたら、毎週何かしら届く商品の1つだから、多分大したトピックでもないと思いますが。すごい興奮した男 2人が前のめりで「これありますか!?」みたいな感じで買いに行ったらキョトンとされました。
成田さん: そう、まだ店頭に並んでいませんでしたね。並んでないけど、「今日到着しているんで」って言って、店の裏まで取って行ってくれました。「そこのコーヒー屋です」って言ったら、そのお店の方知らなくて。
FYB: 同じ道沿いなんですけどね。まだブロンドをベースにはやったことないんですか?
成田さん: 去年ブロンドもやってます。
FYB: さっき成田さんがブロンドがお気に入りだったと聞いて、僕も実はFar Yeastに入社する前、まだ違う会社にいた時に初めて飲んだのがブロントでした。これは美味しい!と思いました。当時はラガーベースだったんです。
今はエールベースなんですが。その時に飲んだブロンドは本当にいいバランスで。あのラガーベースのブロンドをもう一回限定かなにかで作ってくれないかなと願っています。本当に美味しかった。

コラボ10周年のアーカイブ
~コラボ10周年記念ビール【Bicycle Coffee Lager】~
FYB: 今回、なぜ「ラガー」を選択されたのでしょうか?
成田さん: 事前にサンプルビールを送っていただいて、(FYBブルワーの)富田さんと赤松さんがお店まで来てくれて色んなビールの試飲をしました。
ここ数年は自転車やアウトドアのお客さんがすごい多くて、自転車のイベントやアウトドアブランドの展示会では比較的ドリンカブルなコーヒービールの方が好評。
それで試飲していった中で、ラガーがすごく良かったんです。しかも、あのすっきりとした味がコーヒーと合わせるのがすごく相性良くてラガーに決めました。
話の中で、そのベースとなったラガーも「実は僕のレシピなんですよ」と赤松さんが言ったので「じゃあもうそれにしよう!」と決まりました。やっぱりブルワーが作ったレシピのもので、それをベースに作るのが一番いいんじゃないかと思いまして。
彼は渋谷の時代から唯一ずっと仲良くさせてもらっていたんです。この10年のお付き合いの中で常にいるスタッフだったので、もうそれで間違いない。と決まりました。味も良かったし、ラガーに決まったストーリーも良かったと思ってます。
FYB: ありがとうございます。あのFar Yeast Lagerで使っている酵母。リンゴっぽい味のする酵母なんですけど、まだ実はあんまり日本で使ってるところがないんです。この間横浜のイベントに出た時に、他社が「これなんていう酵母を使ってるの?」とみんな聞いてきました。赤松がどこで見つけてきたのか知らないですけど、今後はあの酵母が流行りそうな感じがします。
今回の商品のおすすめポイントを教えてください。
成田さん: 最初に飲んだ時「すごい美味しい!」と思いました。コーヒーは時間が経つと油分などで表情が変わってきます。1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と経つうちに「前よりコーヒーの味わいが出てきたな」という変化をすごく感じられるはず。そこを楽しんでほしいですね。

Bicycle Coffee Lager。使用した豆【Bicycle Coffee Lager Blend】も販売している。
~コーヒーは「コミュニケーションツール」 ~
FYB: バイシクルコーヒーが大切にされていることは?
清水さん: バイシクルコーヒーのビジネススタイルの成り立ちです。【自分たちが焙煎、自分たちでデリバリー】という大前提のコンセプトがあり「できることは何でも自分たちでやろう」という精神をバイシクルコーヒーの創業者からずっと学ばしてもらっています。
色んな業務がありますが、なるべく自分たちの手でできることはやりたいです。段々とお店のキャパも大きくなってきましたが、そういう精神を忘れないようにしたいと日々思ってます。
成田さん: 僕らはコーヒー1杯を売っていますが、それが最終目的ではないです。コーヒーもビールも、人と人が繋がるための「コミュニケーションツール」。お酒という手段で共感してもらえるなら、それもまた正解だと思っています。

Far Yeast Bicycle Coffee Lager(FYB販売用はラベル違い)
~最後にお客様へのメッセージ~
FYB: 最後にお客様へメッセージをお願いします。
成田さん: 10年前からコラボしているので、毎年楽しみにしてるお客さんもいるでしょうし、今回で初めて知る人もいると思います。Far Yeastのビールでしかバイシクルコーヒーを触れたことがない人もいると思いますが、やっぱりお店に来たことがない人がなるべく多くお店に来てもらいたいと思っています。お店に来ることで、Far Yeastさんと長年コラボをしている理由やヒントが伝わるんじゃないかなっていう気はします。
遠方の人もいると思うんですけど、普通のコーヒー屋とコラボしてるのとは意味が違う理由がよくわかると思うので、是非お店に1回来てください。
清水さん: 遊びに来てください!
FYB: ありがとうございます。店舗へ足を運べば魅力が伝わると思いますので、皆様是非行ってみましょう!本日はお時間を設けていただきまして、誠にありがとうございました。

BICYCLE COFFEE LAGER DAY イベントの際に(左からFYB富田、Sunwest清水さん、FYB赤松、Sunwest成田さん)
~後述~
コラボが10年も続くというのは容易ではないこと。今もこうしてコラボが続いていることに、スタッフ一同感謝の気持ちでいっぱいです。
今年の「Bicycle Coffee Lager」、是非(葛飾区)金町にある店舗へ足を運んで空気感を感じながら味わってみてください!
皆さまの大切な人とのコミュニケーションの傍らに置いていただければ、これまた幸いです。
Bicycle Coffee Tokyo Map
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[▶Sunwest様 公式サイトはこちらから]